Tone Development through Interpretation by M.Moyse
我が師匠のMarcel Moyse氏に拠るフルートの
音の発展の練習用の曲集である。
昭和40年代に此の曲集の原曲とオーケストラ版の
音源を収集し始め、ヨーロッパ留学で一時中断した儘、
最近漸く楽譜の見直しを再開した。
McGinnis & Marx Music 社の初版本には
作品名、作曲者名のミスプリントが散見していた。
その後「改訂版」が出版されていた事は、先月迄
全く知らなかった。特に#24は何度オーケストラや
合唱用のスコアーを検索しても見つからず。
手に入る全てのスコアーを何度も見返していた。
Traviataには似たメロディーも思い当たらない。
これは多分出版社のミスだろうと、ネット検索を
実施していたら「改訂版」の存在を知り、目次の
画像を凝視していたら『Lucia di Lammermoor』が
タイトルになっている。
早速ルチアのオケ・スコアーで確認。
90曲ある内で唯一楽譜から、其の出典が
見つからなかった懸案事項も解決した。
#24 Lucia di Lammermoor : Donizetti
他の間違いが印刷されていないか?
#85は以前発見していたピアノ曲。
#85 Rondo Capriccioso By Mendelsshon
(Error in revised edition : By Saint-Saëns)
(改訂版でも修正がされていません)
念の為、1曲づつ丁寧に見直してみた。
有りました!!
#71 Fantaisie : Toulou
正しい作曲者名は「Tulou」(スペル・ミス)
出典が不明と言えば
#80 はヘンデルのオペラ『セルセ』第1幕の中の
アリア『オンブラ・マイ・フ Ombra mai fù』だが
#81 Trio Sonate : Handel
#89 Violin Sonate No.3 : Bach
#90 Violin Sonate No.2 : Bach
(本業がフルートなのでViolin関連は少々苦手ですが)
#81 Trio Sonate : Handel Op2 No1
#89 Violin Sonate No.3 : Bach BWV 1016
#90 Violin Sonate No.2 : Bach BWV 1015
以上からの出典でした。
Tone Development through Interpretation
此の曲集を眺めていて面白い発見が有ります。
次回に(スペル・ミス)から発展した
事柄を書きましょう!