ファン・エイク

Van Eyck

「光の探求者ヤン・ファン・エイク よみがえるヘントの祭壇画」が

NHK教育で再放送されていた。

 

ヤン・ファン・エイクに依って完成されたと言われる

「ヘントの祭壇画」聖霊神の子羊、天使、生命の泉。

これら一連の祭壇画などの解説をしていた。小生が

1971年にこの聖堂を訪れた時は、クリスマス前日だったが、

観光客も殆ど皆無で、現在のガラスでの保護もされておらず、

目近にゆっくり鑑賞することができた。その為か、

祭壇画は正にヘントの文化の雰囲気に馴染んだ侭の佇まいだが

絵の中に描かれている人物はフランドル地方に住んでいる

現代の人々の骨格顔つきと同一と言って良いほどである。

特にアダムとイブは紛れもなくフランドル人である。時折、

頭を過るのが「ヒエロニムス・ボス」の絵画に登場する

顔でもある。信仰する人々がこの祭壇画を眺めることは

素晴らしいことである。

ファン・エイクが詳細な写実表現に優れた偉大な画家かを

ただ眺めているだけで良いのではないか?

NHKで解説している詳細など必要があるのか?

本当に『美味しいご馳走』だった時、人人は黙々と

料理そのものを味わう。

それと同じことが絵画にも言えないだろうか?

世界中の『有名な絵画』が、単なる見世物扱いで

観光のための道具とされていることはとても残念。

禅語の「本来の面目」という言葉を添えてみたい。